電気機械器具卸売業 海外取引 動向          ― 2026年1月20日 ― 

速報概要

経済産業省2026年1月19日が公表した2025年11月の第3次産業活動指数(季節調整済み)は105.5となり、前月比で0.2%低下した。低下は2か月ぶりとなる。基調判断は「一部に足踏みがみられるものの、持ち直しの動き」に据え置かれた。

業種別では、「生活娯楽関連サービス」や「医療、福祉」、「小売業」などが上昇した一方、「卸売業」、「金融業、保険業」、「運輸業、郵便業」などが低下し、全体を押し下げる構図となった。


業種別動向の概要

大分類でみると、10業種中4業種が低下、5業種が上昇、事業者向け関連サービス(リース業を含む)は横ばいとなった。

低下した業種は、「卸売業」、「金融業、保険業」、「運輸業、郵便業」、「電気・ガス・熱供給・水道業」。一方、「生活娯楽関連サービス」、「医療、福祉」、「小売業」、「不動産業」、「情報通信業」は上昇した。


解説:卸売業の低下が示す外需関連分野の調整

今回の指数低下の主因は、卸売業、とりわけ機械器具卸売業の動きにある。中でも電気機械器具卸売業は、海外取引の減少などを背景に低下しており、事業者向け分野に一時的な調整局面が生じていることを示している。

電気機械器具卸売業は、製造業向けの設備・部品や輸出関連取引の比重が高く、海外経済の動向や企業の設備投資姿勢の変化が比較的早く取引量に反映されやすい業種である。今回の低下は、国内の個人消費の弱さというよりも、海外需要や設備投資の一服感が卸売段階に表れた動きと位置づけられる。

また、電気機械器具に限らず、その他の機械器具卸売業やその他卸売業も軒並み低下している点は注目される。これは、特定品目に限定された要因ではなく、事業者向け取引全体で慎重な姿勢が広がっている可能性を示唆している。


金融・物流分野への波及

卸売業の動きと連動する形で、金融業や物流分野にも弱含みがみられた。金融商品取引業や商品先物取引業は、前月の取引活発化の反動により低下した。

道路貨物運送業では、一般貨物自動車運送業、宅配貨物運送業ともに取扱量が減少している。物流量の減少は、卸売業や製造業向け取引の動向と結びつきやすく、モノの流れがやや鈍化した局面を反映している。


個人消費関連サービスは底堅さを維持

一方、個人消費に近い分野では比較的底堅い動きが続いている。娯楽業では、劇場・興行団体や競走場関連が上昇し、飲食店・飲食サービス業も、低価格業態の堅調さや来客数の増加を背景に上昇した。

小売業では、医薬品・化粧品小売業が伸びたほか、飲食料品小売業も節約志向が続く中で持ち直しを示した。これらの結果からは、家計関連サービスは引き続き下支えされている一方、事業者向け分野との間に温度差が存在することが読み取れる。


今後の注目点:内需と外需の不均衡

今回の第3次産業活動指数は、内需を中心とした緩やかな回復基調が続く中で、海外依存度の高い卸売業や事業者向け分野が調整局面にあることを示している。

今後は、海外経済の動向や企業の設備投資姿勢が、卸売業を含む事業者向け分野の回復ペースを左右する重要な要因となる。また、個人消費主導の回復がどの程度、外需関連分野へ波及するかも注視点となりそうだ。


補足

第3次産業活動指数は、卸売業、小売業、サービス業など第3次産業に属する業種の活動状況を総合的に指数化したもので、産業別の景気動向を把握する上で重要な指標である。